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FAQ 健康について Sunday, July 17, 2005

幼鳥の温度管理
やっと一人餌になり、元気に飛び回っています。まだ大人になりかけの文鳥は どれくらい寒さに気を使えばいいのでしょうか?
 家の中だから凍るような寒さにはならないにしろ、夜寝るときはストーブも消してしまうので、これからの季節が心配です。今は籠にタオルを掛けるくらいしかしないでも元気ですが、これでいいのでしょうか?
一人餌になってもまだまだ子供です。「性格」や「行動」などによるあいまいな判別ではなく、物理的に幼鳥だということです。

 桜文鳥は茶色のヒナ毛から、成鳥のグレーの羽毛に大変身をするので、生後半年くらい経つと「やっとオトナになったね」と幼鳥時との区別がつくようになりますが、白文鳥は生え替わっても見た目にはあまり変化がありません。なので、生後一カ月で羽毛が生えそろい一人餌になると、もう成鳥になっているものだと思いこむ飼い主さんもいらっしゃるようです。

 幼鳥は生後3カ月〜6カ月のあいだに少しずつ換羽して成鳥羽になります。この換羽がおわったら「成鳥」と同じ扱いでよくなります。それまではまだまだ成長期で、健康を維持するためだけではなく、成長するためにも保温は大切なのです。

 成鳥になっても適切な栄養と温度と睡眠は大切ですが、身体が作られている期間はもっと大切です。とりあえず成鳥羽に換羽して終わるまでは冬の時期は保温が必要です。

 成鳥羽になるまでのあいだを、最低23度くらいに保っておくと、早く成長することができ、換羽も生後3カ月ですっかり終了してしまいます。この時期の保温は「ストレスや病気に強い身体を作ることができる」大切な保温で、決して過保護にはなりません。
 身体が完成し、生後一年経ったら、それ以降は病気知らずのストレスにも寒さにも強い文鳥に育ちます。たしかに保温は大変ですけれど、あとの9年以上を元気に過ごせることを思うとはじめの半年くらいは手をかけてあげても良いと思います。

 
生後2〜6カ月の保温はペットヒーターでも良いですし、お部屋自体があまり寒くない地域であれば毛布などで鳥カゴをおおってあげても良いと思います。
 羽が換羽で抜け始めると日中でも寒そうにしますので、膨らんでじっとしていないかときどき注意して見てあげてください。

 体温が低いと白血球の働きも鈍くなります。病原菌やウイルスは日常生活のいたることろにあります。保温が足りないと、感染した病原菌を白血球が退治できないまま増殖させてしまい、弱い体になってしまったり命を落としてしまうこともあります。前記の通り、幼鳥はまだ体温調節ができにくい羽毛なので、飼い主さんが助けてあげましょう。

※もともとの野生の文鳥はインドネシアの暑い国にいるのでこのような心配はないのですけれどね...。         
2000年12月07日
 の絵のように成鳥羽にかわる前までは、差し餌中のときの羽毛のままです。この羽は成鳥羽に比べて軽くやわらかく、飛んでもあまりスピードが出ない、音がしない、抱いたとき親鳥の体温が伝わりやすいなどの特徴があります。欠点は環境温度が体温に影響しやすいことです。
 ここまで育つと、病気にかからない限り死ぬようなことはほとんどありませんが、元気にしているからと安心してはいけません。骨や筋肉ができあがっていても、内蔵や神経器官はまだまだ「建築中」です。低い温度下ではとりあえず命を守るために、体温を維持することに栄養が使われてしまい、身体の「建築」は後回しにされてしまうようです。
 後回しにされた建築作業は、あとからゆっくり行えば良いというわけではありません。建築期間は決まっているのです。


 低温や病気など、なんらかの事情で建築が遅れていると、タイムリミット内(はっきりはわかりませんが、たとえば生後8カ月あたりで成鳥になる...など)になんとか間に合わせようと、少ない材料(栄養)でむりやり建築をしてしまいます。そうしてできた身体はいちおうの形は保っているように見えても、耐久年数が低かったり悪い部分があったりと、いわゆる住宅などの「手抜き工事」とおなじ状態になってしまっています。

 もちろん一目でわかる部分にも障害は現れます。身体が小さかったり神経質だったり、栄養不足によって羽毛が生える前から傷んでいたりするのです。このように低温は栄養失調とおなじ影響を身体にもたらすのです。なかには生殖器が完成しないままで成鳥になることもあるようです。


ヒナの保温と保湿
 ヒナは保温が大切だと思うのですが、どのようにして保温すれば良いのでしょうか? それから何度くらいあればよいのでしょうか。
保温温度は成長具合によって変わります。まだ羽毛が生え揃わず、頭も羽軸でツンツンしている生後4週間未満なら30度、色右の写真のように頭も顔もすっかり羽毛で覆われた生後一ヶ月頃からは27度くらいでちょうどだと思います。

ここでヒナの保温に関して、大切なことがいくつかあります。これらのことを配慮されていないと、温度だけ管理していてもじょうぶなヒナに育たないかも知れません。すこし面倒に思われるかもしれませんが、可愛いヒナを無事に育てるためにぜひ以下のことをお読みになって参考にしてください。
健康なヒナを育てるための環境
その1.通気性のある住まいはヒナには不向き、呼吸ができる程度に周囲を覆う
その2.生後4週間未満のヒナは温度30度、湿度を80%くらいに保つ
その3.全身の羽根がきれいに生え揃うまでは昼間も薄暗くして寝かせる
その1.通気性のある住まいはヒナには不向き、呼吸ができる程度に周囲を覆う
温度、湿度、体感温度などを一定に保つため、空気の流入出があまりないようにします。左の写真は生後40日くらいの文鳥の住まいです。まだ差し餌は終わっていませんが、部屋の中を自由に何周もできるくらいに成長しています。
ヒナが活発に動くようになり、とまり木が必要になったことと、2羽いることを考えてハムスターケージを使用していますが、一ヶ月未満の羽根の生え揃わないヒナには、マスカゴやプラスチックケースの方が通気性も低いので扱いやすいと思います。
保温はホットカーペットを使い、ケージの底から暖めています。その上から梱包用のエアークッションシートで作ったカバーをすっぽりかぶせています。世話がしやすいように出入り口部分だけ切り取って別にシートを付けました。
シートの端と床の間は数ミリ空いています
呼吸するにはまったく問題ありません
右はわかりやすくするためにカバーを取った写真です。飛べるようになっているのでエサ(カラ付き)と水浴び用水入れととまり木、ブランコが入っていますが、まだ飛べないヒナにはどれも必要ありません。強いていえば床のティッシュを多めにふわっと敷いて、ヒナが潜りたいときに潜ることができるようになっていればいいかな? と思います。ティッシュの下には新聞紙をたたんだ物を厚めに敷いています。

ケージの横にあるのはプラスチックの容器に入った
保湿用の濡れタオルです。これが必要です。写真では水入れが入っているのでこの場合はタオルを置く必要ありませんが、まだ水入れを入れない生後一ヶ月未満のヒナには必要です。ヒナの身体に触れないようにケージの外に置いています。
「いきなりカバーを外したら寒いよぅ〜」
その2.生後4週間未満のヒナは温度30度、湿度を80%くらいに保つ
文鳥の体温は40度以上あります。羽毛の生え揃わない小さなヒナは、自分で体温調節ができません。巣立ちするまで親や兄弟と身を寄せ合ってお互いの体温で暖め合うのが普通なのです。羽毛が生え揃わない生後2〜3週間くらいのヒナの適温は30度です。身体の羽毛が整い始めると、体温調整機能も整ってくるので、少しずつ温度を下げていきます。実際の文鳥の子育てでは、このくらいになると親が巣から出ている時間が長くなり、ヒナ同志で暖め合っている時間が長くなります。
 左の湿温計は写真を撮るためにケージから出したので、実際より数値が少し下がっています。生後一ヶ月を過ぎた抜群に健康なヒナの住まいの数値は
温度27度、湿度80%でした。

湿度が高くなければならないわけは、ヒナの体表から水分がどんどん蒸発してしまうからです。繁殖中の巣の中に手を入れたことがある人ならご存じだと思いますが、驚くほど暖かく蒸れていて、ともすると「ヒナが濡れているのでは?」と勘違いしそうになるほどです。手乗りの一羽のヒナにもこのくらいの湿度が必要なのです。
 冬は室内の空気も乾燥しがちな上に、ヒナを保温するためにヒーターやストーブなどを使うとますます空気は乾燥していきます。このような状態で加湿しないのは、ヒナを殺すことになってしまいます。

脱水症状を起こしたヒナは力なくぐったりしてきます。食欲もなくなってしまい、試しにあげてみたお水などの液体をひたすら飲みたがったりします。また、身体のなかで乾燥してしまいがちなのが食べた餌をためておく「そのう」です。乾き気味のそのうはいつもより白っぽく見えます。そのうの機能が低下すると「食滞」が起きやすくなります。エサが胃の方に流れていかず、その場で固まってしまうのです。
ヒナの身体はとってもデリケートです。飛べるようになるまでは人間で言うと胎児のような存在です。巣という外界から隔離されたたまごの殻の中のような場所でなくては健康に成長できないのかも知れません。
直径5cm程度の小さな湿温計です。湿度を計る物がなくても平気です。上にある濡れタオルの写真のように全体を包むようにして30度近くに暖めた場合、勝手に湿度は80%くらいになります。タオルは絞らないで下に水がたまるくらいにベタベタの状態を保ってください。
その3.全身の羽根がきれいに生え揃うまでは昼間も薄暗くして寝かせる
飼い主の顔を見ると後を追うようにして出てこようとするヒナもいますが「遊びたい」と思っているわけではありません。普通のヒナのように親鳥に抱かれて保護されて眠ろうとしているのです。
しかし残念ながら私たち人間の体温では、ヒナを暖めるどころかヒナの体温を奪って弱らせてしまいます。ヒナを抱いて暖めてあげることはできません。その代わりとして、暖かく湿度の高い、ヒナに優しい住まいを用意してあげるのです。文鳥は居心地の良い住まいが与えられれば満足します。
「おかあさんが用意してくれたおふとんだ」そう理解してイイ子で眠ってくれます。

私たちがヒナを飼うのは遊ぶためではなくて育てるためだということを忘れないでくださいね。さわって遊びたくなっても我慢をしましょう。ヒナを成長させることと、自分の欲求とどちらが大切かはわかりますよね。

その1,その2で書いたように、ヒナは安定した温度、湿度の中でないと健康を害してしまいます。ヒナは本当に愛らしくいつも側に置いて見ていたいのですが、まだ飛べないヒナはまだ歩けない子犬と同じ成長具合です。人間が子犬と遊ぶようすを思い浮かべたとき、すでに走り回れるくらいに成長している子犬を想像していると思います。まだよちよち歩きの子犬を外に連れ出して遊ぶ人はいませんよね。文鳥も飛べるようになるまでは巣から出ないのが普通です。まだ、巣から出して遊んでは危険な時期なのです。
この間、食べて寝てを繰り返しながら、身体を維持し、作ることに全力を注いでいます。遊んだりすると疲れてしまいしっかりした身体ができあがりません。

夜と昼の時間の区別を付けるために、夜は真っ暗にして寝かせ、日中はバスタオル一枚くらいの薄暗さにして寝かせます。夜はぐっすり眠りますが、日中はひとりで起きている時間は羽づくろいを熱心にしています。この羽づくろいをすることも、ひなの成長に欠かせない大事な運動になります。
※目が開いたヒナならみんなします。


初めての水浴び
 差し餌中のヒナがいます。たぶん生後一ヶ月くらいだと思います。
このまえ差し餌をした後、湯煎用にお湯を入れておいたお椀の中にいきなりヒナが飛び込みました。お湯はすでに冷めていたのですが、あわてて取り出しました。
 水浴をするつもりだったのでしょうか。こんなヒナのうちにさせても良いものでしょうか。
健康で元気なヒナは生後一ヶ月をすぎた頃に、水浴びをしてみたい気持ちになります。この時期を逃すと水を怖がりはじめるので気を付けてください。自然界では巣立ちの時期でもあり、雨に濡れたりしながら水に慣れていく頃なのだと思います。
まだヒナだからといってお湯でさせては風邪をひかせてしまいます。水入れを見せて指で水を揺らせて水滴をはねあげたり音を立てたりさせると興味を持って寄ってきます。生後一ヶ月からの水浴びは順調な発育をしている良い証拠です。

「生まれてはじめて水浴びしたの」

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